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2014年8月30日土曜日
2014年8月11日月曜日
パリ国連気候変動会議へ、タイのメッセージ
NEW(Facebookビラブド・コミュニティからの投稿文)
パリ国連気候変動会議(2015)に関する、
ティク・ナット・ハンから国連への
返答メッセージ。
『 Falling in love with the Earth ~ 地球に恋する ~』
(国連気候変動ニュースルーム /
UN Climate Change NEWSROOMより)
UN Climate Change NEWSROOMより)
* * *
"Falling in love with the Earth"
~ 地球に恋する ~
ティク・ナット・ハン
恵みにあふれ、命を育む、美しい星、地球。
この地球から生を受けた私たちは、
すべての細胞に地球を宿しています。
<私たちと地球はひとつ>
母なる地球は、どんなときも私たちを養い守っています。
呼吸する空気、新鮮な飲み水、食べ物、病を癒す薬草。私たちは呼吸の度に、窒素、酸素、水蒸気、微量元素を吸い込んでいます。
こうした対象に意識を向けた呼吸をすると、自分が地球の精微な大気とあらゆる植物、太陽の光、そして光合成という奇跡と、相互に存在しているのを感じることができます。全ての呼吸は聖体拝領であり、生きる奇跡であると、私たちは体感できるのです。
私たちの考えや物の見方を変える必要があります。地球は単なる環境ではありません。つまり、私たちの外側にふと存在するものではないのです。呼吸に気づき、自分の体を深く見つめていると、自分は地球であると分かります。
自分の意識はまた地球の意識でもあることが分かります。周りを見渡して、目に入るもの。それは環境ではなく、あなた自身なのです。
<偉大なる母、地球>
国籍や文化に関わらず、あるいは、どんな宗教を信仰していても ―仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、あるいは無神論 ー地球は無生物や不活性の存在ではありません。地球はそれ自身が大いなる存在であるだけでなく、その他の大いなる存在をも産み出しました。〜仏陀も、菩薩も、預言者も、聖者も、神の御子達も、それに人類も。愛に満ちた母なる地球は、全ての人々と生き物を差別なく、守り、支え養っています。
地球が単に自分の周囲の環境でなく、もっと意味がある存在だと気づくと、地球を自分自身と同じように大切にしたいと思うようになります。こうした気づきと目覚めが私たちには必要です。地球の未来は私たちが、こうした悟りを培えるかどうかにかかっています。
<恋に落ちて>
地球のすばらしい調和と優雅さ、美しさを理解すると、深い尊敬の念と愛にに打たれます。桜の一枝、かたつむりの殻、コウモリの羽。どれもが、地球の巧みな創造力の証しを宿しています。科学的進歩による解明の一つ一つも、この奇跡に満ちた星への敬いと愛を深めていきます。地球に本当の意味で触れ、理解すると、心に愛が生まれます。そしてつながりを実感します。
― ひとつとなること。
それが、愛が真に意味するものです。
地球への真の愛を取り戻すと、敬いと相互存在への悟りから、行動が自然に起こります。まだ、私たちの多くが地球から疎外しています。迷い、孤立し、孤独のままです。
働き過ぎ、忙し過ぎる日々を送り、落ち着かず、気が散ったまま、消費に我を失っています。
でも、地球はいつでも、私たちが命の維持と癒しに必要なすべてを捧げています。奇跡のようなとうもろこしの粒。爽やかな小川、芳しい森、雄大な冠雪の山頂。夜明けの鳥たちの歌。
<ほんとうの幸せは愛でできてる>
私たちの多くがまだ、お金や、権威や権力が幸せになるために必要だと考えています。そして、富や、権威、権力を追い求めることに夢中になって、今ここに存在する、幸せになるための条件を無視してしまっています。必要もない程のモノの購入と消費に自分自身を見失い、自分の体と地球に重いかせを背負わせています。それでいながら、私たちが飲み、食べ、観て、読み、聞いたりするものの多くが有害です。こうして、体と心を暴力や怒り、恐れや絶望で汚しているのです。
排気ガスの二酸化炭素が環境汚染を引き起こすのと同じように、人間環境の精神汚染が起きています。有害で破壊的な空気や雰囲気が、消費の仕方によって引き起こされます。消費は真に私たちの平和や幸せを維持できるものであるべきです。私たちが、人間的な意味で持続可能になって初めて、文明社会は持続可能になるのです。今この瞬間、私たちが幸せになることは可能です。
幸せになるために、多くを消費する必要はありません。実は質素な暮らしで十分です。気づきとともにあるだけで、幸せはいつでも手に入ります。呼吸を深く味わい、立ち止まって、鮮やかな青空を眺める時、あるいは、愛する人がそこにいると深く感じ入る一瞬、私たちはすでに十分過ぎるほど幸せです。私たち一人ひとりが、自分自身に、愛する人に、地球にもう一度立ち返り、つながり直すことが必要です。私たちを幸せにしてくれるのは、富でも権威でも権力でもなく、心に宿る愛と理解です。
排気ガスの二酸化炭素が環境汚染を引き起こすのと同じように、人間環境の精神汚染が起きています。有害で破壊的な空気や雰囲気が、消費の仕方によって引き起こされます。消費は真に私たちの平和や幸せを維持できるものであるべきです。私たちが、人間的な意味で持続可能になって初めて、文明社会は持続可能になるのです。今この瞬間、私たちが幸せになることは可能です。
幸せになるために、多くを消費する必要はありません。実は質素な暮らしで十分です。気づきとともにあるだけで、幸せはいつでも手に入ります。呼吸を深く味わい、立ち止まって、鮮やかな青空を眺める時、あるいは、愛する人がそこにいると深く感じ入る一瞬、私たちはすでに十分過ぎるほど幸せです。私たち一人ひとりが、自分自身に、愛する人に、地球にもう一度立ち返り、つながり直すことが必要です。私たちを幸せにしてくれるのは、富でも権威でも権力でもなく、心に宿る愛と理解です。
<あなたが手にするパンは宇宙の表れ>
思いやりを培う消費が必要です。しかし、消費の多くは暴力的に行われています。何百万もが飢える中、肉牛を育てたり、酒類の製造のために森は切り払われます。肉と酒の消費を5割削減することは、自分と地球、そして仲間への愛です。思いやりを持って食べることは、地球が直面している事態を改善し、私たち自身と、そして地球が、調和を取り戻す助けとなります。
<互いへの兄弟愛・姉妹愛よりも大切なものはない>
私たち一人ひとりから始まる、革命が必要です。それにはまず、朝起きたら地球と恋に落ちること。私たちは長いこと、ホモサピエンス―ラテン語で『賢い人』―として生きてきました、これからは、ホモコンシウス―『気づきの人』へと進化するのです。
地球への愛と尊敬の念は、私たちをひとつに団結させ、どんな境界も別離も差別も跳ねのけます。何世紀にもわたる個人主義と競争は、膨大な破壊と疎外をもたらしました。私たちはもう一度、真のコミュニケーションとコミュニオンを、自分自身と、地球、母を同じくする子供同士である仲間との間で、取り戻す必要があります。
新技術だけでは、地球を守るのに十分ではありません。ほんとうの共同社会―コミュニティ―と、私たちそれぞれが協力し合うことが求められているのです。
どんな文明も永続せず、やがては、終焉の日が訪れます。でも、私たちが今の針路が変えなければ、予想よりもずっとはやく、この文明は滅びてしまうでしょう。
地球が癒え、その素晴らしい調和を取り戻すまでには何百万年もかかります。たとえ地球が癒えても、私たち人間とと多くの生き物たちは姿を消しているでしょう。そしてこの地球上に、私たちが再び新しい形態を持って、姿を現す条件が整うまで、永い時間がかかるのです。
文明が永続しないことを、平和をもって受け入れるとき、私たちは怖れから自由になります。こうして初めて、私たちがひとつになる為に必要な精神力と愛を得ることができるのです。この貴い星、地球を愛しみ、恋に落ちることは義務ではありません。これは、個として、そして集合体としての、私たちの幸せと生存についての問題なのです。
Thich Nhat Hanh wrote the statement in response to a request from United Nations Climate Change Chief, Christiana Figueres, for the UN “Thought Leadership Series.” The series offers spiritual perspectives in preparation for the Paris climate talks in December 2015.
UN Climate Change NEWSROOM
Falling in Love with the Earth byZen Master Thich Nhat Hanh
http://newsroom.unfccc.int/1758.aspx
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