(Japanese & English)
ティク・ナット・ハン
「仏教か平和か どちらか一つだけしか選べないのなら 私は平和を選ぶ」
(2014年6月スペイン紙インタビュー)
Facebookビラブドコミュニティの和訳より転載
http://is.gd/pB3BZP
【理解の欠如が 私たちを犠牲者にする】
~The Lack of Understanding Turns Us Into Victims〜
(以下に記事全文の和訳を載せています _()_)
Lavanguardia紙 LA CONTRAインタビュー欄
2014年6月28日
── ティク・ナット・ハン師。キング牧師によりノーベル平和賞候補に指名された人物。
88歳、禅師です。16歳で出家しました。ベトナム人でフランス在住です。プラムヴィレッジという仏教コミュニテイをここフランスで開きました。マインドフルな生き方をあらゆる人が学べるリトリートを指導しています。平和か仏教か、どちらか一つだけしか選べないとしたら、私は平和を選びます。
── ベトナムでは戦火のさなか、僧侶たちを連れ、救済活動をされました。
私の命は重要ではありません。 重要なのはあなた方がマインドフルネスを実践すること。私はその助けになりたいのです。
── 黙想から献身へと方向転換されました。あなたは革命家です。
私がそう決断した、と思われるかもしれません。でも現実には決断とはすでに存在しているのです。すべてはいかにありのままに観て、聴くことができるか...にかかっています。
──しかし、あれはやはりあなたの決断でした。
決断の自由とは、マインドフルネス以外からは得られないものです。息を吸うとき、息を吸っていることに気づく。息を吐くとき、息を吐いていることに気づく。あの決断は長い間のこの実践の末にあったものです。
──「自由」ですか?
そうです。怒り、怖れ、欲望からの自由です。それが心に慈しみを授けてくれるのです。
── ベトナム戦争で、人間についての何を知りましたか?
ベトナム戦争には、他の戦争との違いはありませんでした。誤った考えから起きたものです。怖れと怒りに支配されると、私たちは自分たちの苦しみも、敵方の苦しみも理解できなくなってしまうのです。
──人間の宿命ですね。
相手への理解の欠如は、私たちを犠牲者へと変えてしまいます。双方に平和と幸福をもたらす意図があっても、お互いとの意思の疎通ができなくなってしまうのです。
──自分の身を犠牲にした僧侶たちがいます。これは自分自身への暴力です。
私達の苦しみを世界に伝えるには、それ以外に方法がありませんでした。むしろ重要なのはどう行動したかよりも、どのような思いで行動したか、です。
──西洋医学の精神科医なら、自己を犠牲にして自分の身に火を放つことは、気が狂っていると言うでしょう。
それが私が渡米し、キング牧師に訳を話しに行った理由でした。西側諸国の視点からでは、到底理解することは難しかったでしょう。
──キング牧師はあなたをノーベル平和賞候補に指名し、公式にベトナム戦争反対の立場を取りました。
私が渡米したのは、アメリカで実際の状況がほとんど知られていないことを知っていたからでした。でもルーサー・キングとは長い間葉書のやり取りがあったのです。彼もまたあなたと同じように、なぜ僧侶たちが焼身するのかを理解したがっていたのです。
──米連邦政府や、ロバート・マクナマラをはじめとする米国防総省高官たちとも会談されました。
最も手強かったのは、強い怒りを抱えた平和運動の当事者たちでした。長い時間をかけて私は彼らが慈しみの心を持てるように助けました。彼らは私が怒っていないことに対して、激しい怒りを持っていたのです。非常な忍耐をも必要とされました。
──国が禁じる中、どうやって仏教大学を創設することができたのでしょうか。
簡単なことではありませんでした。でもこれはぜひお伝えしたいことですが、あなたにどれだけの才能や力があっても、大事は一人ではやり遂げることはできないということです。私たちはたくさんの理解がおたがいに通い合い、共通の理想を持つコミュニティをつくりました。これが大事をやり遂げるための原動力をつくりだすのです。
──ベトナム戦争に従軍した、アメリカの退役軍人たちと協力していますね。
一緒にマインドフルネス・リトリートを行いました。非常に難しいものでもありましたが、真の癒しが生まれていきました。理解をさらに核心へと深めていく必要があります。彼らを戦場に送った側の苦しみもまた、理解されなければならないものです。
──目的のための犠牲やむなし、が彼らの言葉でもですか?
兵士を戦場に送った側も非常に苦しんでいます。マクナマラ国防総省長官は、私との会談後、3ヶ月で辞任しました。マクナマラ氏は心に重荷を背負っていました。この戦争は誤りだと考えていたのです。
──戦争の恐怖は、どうすれば癒やせるのでしょうか。
自分の苦しみを理解し、他の人の苦しみを理解するとき、他の人を助けたい思いにかられます。慈しみの心が生まれるのです。これが、その人自身を癒し始めるのです。ひとつ話をしてもいいでしょうか。
──どうぞ。
元米軍兵のダニエルは戦時、憎悪で心が一杯でした。仲間のほとんどが奇襲によって命を落としていたのです。ダニエルは復讐を望みます。ある村へと出向くと火薬を詰めたサンドイッチでいっぱいの袋を置いたのです….そして5人の子供たちがやってきてそのサンドイッチを食べるのをじっと見ていました。
──子供達が死んでいくのを見ていたのですか?
そうです。母親たちの腕の中で子供たちは死んでいきました。ダニエルは私と出会った頃、拷問を受けるかのように苦悩していました。恐ろしくて誰にもこのことを話せなかったのです。私は、世界で命を落としていく子供たちを救うことに人生を捧げるよう、ダニエルに助言しました。大きな志の力が彼を救ってくれるように。ダニエルはその通りに実行しました。そしてある晩、ダニエルは夢を見たのです。死んでいったあの5人の子供たちがダニエルに向かって微笑んでいる夢でした。ダニエルは健康を取り戻し、イギリス人の歯科医の女性と結婚しました。
──あなたは銀行家やビジネスマンたちが教えを乞う賢者でもあります。
彼らが私たちを訪ねて来るのもまた、苦しむがゆえです。
──彼らのうちの一人でも行動すれば、世界の飢餓問題はあっという間に解決すると思いますが。
彼らも福祉プロジェクトを運営してはいますが、苦しみの解決にはなっていないのです。
──なぜ彼らはそんなに苦しむのでしょうか。
お金があるのにも関わらず幸せではなく、誰のことも愛する時間も無いからです。彼らの心は心配事と怖れ、怒りでいっぱいで楽しむ余裕もないのです。仲間や妻や子供とも心を通わせることがありません。心の通い合いがなければ、幸せにはなれません。よく私は彼らにこう言うのです。『幸せとお金、どちらを選びますか?どちらかひとつしか選べないのですよ。』
──その両方が彼らの望みです。
その通り。でも真剣に実践をすると、彼らは考え方を変えていき、愛を見つけるのです。そして幸せを選び、富は必要ないものだと気づきます。実に興味深いことに。
<たゆまぬ活動>
〜自国ベトナムでの戦時、ティク・ナット・ハンは、自身の人生を運命付ける決断をする。僧侶たちを率い、戦火の下救済活動を実践。それ以降、平和活動家となる。アメリカ訪問時には米連邦政府・国防総省で停戦を訴えた。マーティン・ルーサー・キング・Jr牧師に申し入れ、キング牧師がベトナム戦争反対の立場を公にしたことで、歴史の流れを変える。戦後、青年社会奉仕学校を設立。村や小さな町、学校、医療施設を再建。最近の米ツアーでは最も影響力を持つ人々と会合。つい最近スペインでのツアーを終える。
── Ima Sanchís
http://www.wkup.org/lack-of-understanding-turns-us-into-vi…/(Wake Up Internationalウェブサイトより)
2013年アジアツアー法話
「ハートへの質問状」
〜ティク・ナット・ハン
〜この質問状は自分のこころ深くに触れ、
あなたが進む方向への洞察となるかも知れません。
質問が心に染みこむがままにしてみて下さい。
質問へのあなたの「こたえ」
=(YES/NO/よく判らない…)を心の中で呟いてみます。
「どの様なこたえも」あなたを導く洞察となるかも知れません。
ここで出てくる「相手」とは、例えば愛するパートナー、父、母、息子、娘といった人でしょう。
*あなたは恋をしてますか?
*今も恋をしてますか?
*かつて愛した人と再び繋がりたいですか?
*今その人はあなたより幸せだと思いますか?
*「お互いの為の時間」はありますか?
それとも二人共忙し過ぎますか?
*(自分と相手の為となる)あなたの「瑞々しさと美しさ」
は保たれていますか?
*毎日その人に自分の「瑞々しさと美しさ」を
分け与える事が出来てますか?
*自分の内なる苦しみの扱い方を知っていますか?
*相手がその人自身の苦しみを扱う手助けは出来ますか?
*自分自身の苦しみとその原因を理解してますか?
*相手の中の苦しみを理解できますか?
*あなたには相手の苦しみを減らす助けになる力がありますか?
*自分の苦しい気持ちや感情を
落ち着かせる方法を学びましたか?
*自分に耳を傾ける時間を持ってますか?
自分の苦しみ・困難・願望などに
耳を澄ます時間がありますか?
*相手に耳を澄まし、その人の苦しみを
減らす手助けをする時間を持ってますか?
*仏教における
「人とのコミュニケーションを復活し
和解に進む方法」を知ってますか?
*自分の中の「喜びと幸せの気持ち」を
創り出す方法を知っていますか?
*あなたは、相手自身が
「内なる喜びと幸せの気持ち」を創りだす、
その助けとなる力を持ってますか?
*あなたは自分が本当に「明確なる霊的な道」を
持ってると思いますか?
*自分の中に「平和な気持ち」と「安堵感」を
持ってますか?
*愛する人に毎日滋養を与える術を知ってますか?
*「本当に幸福な人」に会ったことがありますか?
〜Happiness is the Way〜
May 27, 2013. 69-minute dharma talk given by Thich Nhat Hanh from Hong Kong Coliseum. The sangha is on the spring Asian Tour and this talk is given in English with simultaneous translation into Chinese. This is the Public Talk.
Thay has a few questions to ask the audience and the questions might touch something very deep in you and provide you with insight to see the way to go. Allow the question to penetrate into your heart.
Are you in love?
Are you still in love?
Do you want to reconnect with the person you used to love?
Do you think that he or she is happier than you are now?
Do you have the time for each other or are you both to busy?
Have you been able to preserve your freshness and beauty for yourself and for the other person?
Are you capable to offer him or her freshness and beauty everyday?
Do you know how to handle the suffering within yourself?
Are you able to help handle the suffering in the other person?
Do you understand your own suffering and the roots of that suffering?
Are you able to understand the suffering in the other person?
Do you have the capacity to help the other person suffer less?
Have you learned the way to calm down your painful feelings and emotions?
Do you have the time to listen to yourself, your suffering, your difficulties, and your deepest desire?
Do you have the time to listen to him or her and help him or her to suffer less?
Do you know the Buddhist way of restoring communication and bringing about reconciliation?
Are you capable of creating a feeling of joy and happiness for yourself?
Are you capable of helping the other person to create a feeling of joy and happiness?
Do you really think you have a clear spiritual path to go?
Do you have the feeling of peace and contentment within yourself?
Do you know to nourish your love everyday?
Have you ever met a person who is truly happy?
(訳:naoto)
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